お酒のお話 ~古酒(長期熟成酒)について~
2012/12/26
新潟は酒処、我々クロステンスタッフにも日本酒党がたくさんいる為、
今回は日本酒の古酒(長期熟成酒)についてご紹介します。
通常、日本酒は新米を仕込み、冬から春先にかけて醸造され搾られて、順次売られていきます。
そして瓶に記載のある年月はこの瓶詰めされた時期を示しています。
つまり日本酒には賞味期限といったものがありません。保存方法によって味わいの変化が楽しめる物なのです。
(注意:日本酒の大敵は光と温度と振動です。これらに晒されたお酒は劣化の一途をたどります・・・)
普通、食品は新しければ新しいほど良いと思われがちですが、日本酒に限っては、必ずしもこれは当てはまりません。
搾りたてのお酒は荒々しさが残り(これも魅力ですが)、むしろ時間を置いたものの方が、
味や香りが落ち着き、マイルドになって飲みやすいと感じられるものです。
この変化の部分がお酒に賞味期限表示がない理由です。
保存方法によっては劣化もすれば、味わいが深くなったりもします。
そして酒蔵が品質を保証して販売している古酒(長期熟成酒)があります。
個人レベルで保存し変化を楽しむことももちろんできますが、
酒蔵などでは0℃に近い温度で3~5年ほど寝かせる物が多いようです。
古酒(長期熟成酒)の魅力は、香味の複雑化(変化)と色合いの変化(黄金色、コハク色)です。
通常のお酒との飲み比べは日本酒の奥深さを感じさせてくれて、楽しいものです。
クロステンおみやげ館で販売している古酒(長期熟成酒)をご紹介します。
松乃井酒造場 純米大吟醸酒 凌駕/ 純米大吟醸酒 凌駕 3年熟成酒
この凌駕は新潟の新しい酒米〔越淡麗〕を地元十日町で有機栽培し(JAS法認定)、
それを45%になるまで磨き上げて醸した純米大吟醸酒です。
3年熟成の長期熟成酒と通常の凌駕と両方並べて販売中です。
松乃井酒造場 純米大吟醸酒 英保/ 純米大吟醸酒 英保 古酒
こちらの【英保】は初代松乃井酒造場の当主の方のお名前なんだそうです。
松乃井の最高峰として地元では広く愛されていて、シーズン終盤には売切れてしまう程の人気商品です。
こちらも〔越淡麗〕を35%になるまで磨き上げた究極の純米大吟醸です。
こちらの長期熟成酒は氷温で3年以上寝かせた極上品です。
桐の箱に入り、上栓の封は十日町の着物の記事を使う手の込みようです。
魚沼酒造 天神囃子 大吟醸 古酒
こちらは天神囃子の大吟醸の古酒です。
写真の見本瓶の酒造年度は2002年となっていますが、
現在店頭にあるものは2007年が酒造年度のお酒になります。
どれも大吟醸や純米大吟醸といった酒蔵最高ランクのお酒なので、
価格的には高いものばかりですが、年の納めにいかがでしょうか??