松乃井酒蔵場 初呑み切りに参加してきました
2017/7/21
十日町の誇る《地酒・松乃井》。
その『初呑み切り』に声をかけていただき、参加してきました。
『初呑み切り』とは、酒蔵が冬に仕込んでタンクに貯蔵していたお酒の【呑み口】を切り、熟成具合を確認するという、酒蔵にとっては非常に大切な行事です。
『初呑み切り』では、このように、ズラーっとならんだ28種類のお酒を確認し、火落菌の有無、酒の熟度、酒質などをチェックしていきます
火落菌については、もしこの菌が増殖していれば酒は白濁しており、これは素人でもわかります。
もちろん、松乃井に火落菌の心配は無し。
問題は、【熟度】です。
この『初呑み切り』という行事でチェックするのは、この【熟度】です。
お酒は搾ってから、ある程度の時間をかけてじっくりと味わいが増していきます。
ここで熟度をチェックして、より適切な出荷の時期や順番を決めていくのだそうです。
ここでチェックするのは、各酒の現時点での熟成度の具合、との事なのですが、何せこれは繊細な感覚の世界のようです。香りが強いとか、甘口辛口とか、そういった酒ごとの特徴を評価するのではなく、それぞれの現時点での【熟度】を1点(若い)→5点(過熟)で評価してくださいと・・・
自分自身の中に、はっきりとした基準がないので、数値で評価と言われても、非常に難しく、正直言って後半にはもう何が何やら????でした。
例えば普通酒だけでも7本のタンクから取り出されたものが並んでいます。
実際には同じ米、同じ造り、火入れの日も1日しか変わらないものです。
これらをテイスティングして、【熟度】についてを5段階評価するなど、もう至難の業です。
これをそれぞれ識別し、酒造りのプロである酒蔵の杜氏さんなどに出荷の順番などを指導する、新潟県醸造試験場の先生は本当にすごいと思いました。
また、最後には-2度ほどに保たれたコンテナ保冷庫も見せてもらいました。
この積み上げられているのはすべて【純米大吟醸 英保】です。
9月頃の出荷まで氷温でじっくりと寝かされています。
醸造試験場の先生のお話では、酒は造った後の保管や貯蔵(熟成)、火入れなどの工程によっても味に大きな変化が出るそうです。
松乃井酒蔵場では、『袋搾り』や『瓶燗』(瓶詰めしてから瓶こと過熱、そのまま瓶で熟成 →手間がかかり保存も大変だが、味が良くなる)など、手間を惜しまず酒造りを行っています。
そんな美味しい十日町のお酒【松乃井】。
是非お試しください。